My field note

虫とりの記録

北アルプス

2020/8/1 

8月になると狙える蝶も限られてくる。

そんなわけで、初のオオゴマチャレンジである。

本来なら、亜高山帯に生息する本種を得るには長い林道歩きや沢登りが必要であるが、ここは車横ずけで観察できる貴重なポイントである。

有名な某ブログでもピンポイントで紹介されており、言うなれば誰でも気軽に来れてしまうため(そう言う私もその一人であるのだが)、10時に到着した時には網を持つ人たちで一杯であった。

廃道となったポイントの林道。所々が崖崩れで崩壊している

とりあえず負けじと林道に入り青いシジミを探すが、一向にそれらしい蝶は見当たらない。それでもヒメキマダラヒカゲやコヒョウモンが常に視界に入るので、飽きることはない。

しばらくすると、網を持った初老の男性とすれ違い、挨拶する。

気さくな方で色々と教えていただいた。

何でもここのオオゴマは食草のカメバヒキオコシ(茎が角ばっているやつ)の生える斜面に蝶道を持つため、経験者は急な斜面で待機しながら採集している。私のように林道を流しても決してオオゴマは採れないだろうと。他にも、ここのポイントで得られるコヒョウモンに特有の変異など etc.

 

そうこうしていると、ここでハプニングが。

何と男性の後ろから大型の青いシジミが飛来して来た。明らかに今まで見たことのあるシジミ蝶と違う気配、、

話途中ではあったが、我慢できずにネットイン。そこにはオオゴマの姿が、、

男性の長年にわたる経験則がほんの数分で逸脱してしまうという事態に、、(笑)

それでも、男性はオオゴマを絞めようとする私に、手製の毒瓶まで貸してくれる心の広い方であった!

男性とお別れし、オオゴマが飛来した周辺で待機することに。

すると崖下から青い蝶が再度飛来!

実は男性の話はあながち外れていなかった。私が待機しているすぐ前が小規模な食草群落の斜面になっており、崖下から林道を経由してオオゴマの蝶道になっていたのだ。

昼飯を食べながらのんびり待機しつつ、結局5頭のオオゴマが三角紙に収まったのである。

オオゴマの雌。自宅で撮影

まさにビギナーズラック採集!

 

【採集】

オオゴマシジミ 5 exs.(A峠)

コヒョウモン 5 exs.(A峠)

コヒョウモンモドキ 2 exs. (乗鞍高原