My field note

虫とりの記録

阿武隈

2020/7/24 

せっかくの4連休だが生憎の天気である。

そこで日中晴れマークが出ていた阿武隈方面へ、来年の為にウラジャノメの生息地を確認しに行った。

今年は本種の観察にそこそこ時間を費やし、生息環境をいくつか見てきたが、中々掴みどころがない。

最初の目的地は、桧山高原にした。

近隣の山々には細々と生息しているので、ここにも生息しているのではないかという魂胆である。

隣のT塚山は、昨年の豪雨で山頂に続く2つの道路が崩壊しており、片方は通行止め地点から山頂まで約3キロ徒歩、もう片方の山道は目的地の寸前で非常にエグい崩落で断念、、

 

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標高約900m地点

ヒルムシロが繁栄する浅い池、周りは草木が茂る湿地、その外側に低木と草原が広がっている。トンボの観察には良いかもしれない。

蝶影は濃く、ヒョウモン類が飛び交っている。

 

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適度に湿っていて、いかにも舞っていそうな環境なのだが…

2時間ほどウロウロしたが、残念ながらウラジャノメはいなかった。

痛んだ個体が多い中、綺麗なヒメシジミの雌2頭、ヤマハンノキに付いていたミドリシジミを少しだけ摘んで、ここを後にした。

 

次に、 帰り途中にある水石山による。

ここは山頂が広い草原になっていて、ヒョウモン類が多く生息している。

内陸の桧山高原よりこっちの方が新鮮個体が沢山いた。海沿い・低標高なのに不思議である。

林縁を散策していると、群生したオカトラノオに、ヒョウモン類が10頭ほど吸蜜に来ていた。全てミドリヒョウモン。同じヒョウモン類でも、こんなに綺麗にニッチを使い分けているのは面白い(写真撮っておけばよかった)

完ピンのウラギンスジ、少し擦れたミヤマカラスシジミを各1頭ずつお持ち帰りした。

 

費やした交通費のわりには成果の乏しい1日だった。それでもこの時期の探索は楽しいものだ。

 

【採集】

ヒメシジミ 2 ♀♀

ミドリシジミ  2♂♂ 1♀

ミヤマカラスシジミ 1 exs.

ウラギンスジヒョウモン 1♀