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虫とりの記録

奥日光

2020/7/2

梅雨の晴れ間、年休を消費して日光方面へ。

新4号バイパスで通勤ラッシュの渋滞にはまってしまい、ようやく第1の目的地である霧降高原に到着したのは朝の8時半であった。

ところが駐車場に入ってびっくり、ニッコウキスゲのハイシーズンのようで、既に50台は車がとまっている。

おまけに入り口の看板には、動植物採集一切禁止の文字が、、

条例ではないので違法ではないはずだが、流石にここでネットを振り回すのは憚れる。。

 

諦めて第2のポイント、戦場ヶ原方面へと移動。いろは坂を登って湖畔沿いを進み、光徳へと向かった。

牧場の駐車場に車を止め、付近を散策。

散策路の東屋には大量のヒカゲとセセリが集まっていて一瞬ドキッとするが、全てコチャバネセセリとクロヒカゲなのでスルー。というか、こいつら以外の蝶が全然いない。かつては、かのオオイチモンジの記録もある場所だが、その気配は感じられない。

 

看板の地図があり、近くに沼があるようなのでそちらに移動。

沼というか、小川が部分的に堰き止められてできた湿地で、不思議な感じがする。

ここは正解だったようで、早々に葉の上に静止するウラジャノメを発見。完ピンのオスだった。1時間ほどで数頭を追加することができた。他にギンイチや、まだ綺麗なウスバシロなどを観察したが、あまり蝶の数は多くなかった。

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ウラジャノメがいた環境

昼過ぎになり、戦場ヶ原〜小田代原を散策することにした(特保なのでネットはなし)ここにはかつてはコモドキが生息していたようだが、1980年代には絶滅したという。

木道の到る場所で、フタスジチョウの集団吸汁が観察できた。湿原内にシモツケが沢山あるので、それで発生しているのであろう。あまりの数の多さに、トレッキングの団体が気味悪がっていた。栃木県では、ここ周辺にしかいない”希少種”ではあるが、一般人からしたら当然の反応か、、

 

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小田代原の林縁でも、ウラジャノメを目撃した。あまり数は多くないが、これからの発生なのかもしれない。

 

疲れてきたので湿原を後にする。いろは坂を下りると一面どんより曇っている。食糧を購入しようとしたコンビニ駐車場でふと向かいの木々を見ると、ウラクシジミの飛翔を目撃した。 

せっかくここまで来たので、帰る前にゼフ探索をすることにした。

とはいえ、持ち合わせの短竿では対応し難いため、樹幹を見下ろせる橋のような場所を探すべく、足尾方面に続く国道の旧道に入った。

コンクリ道だが結構荒れている。何とか良さげな橋に辿り着き、下を覗くと緑色系のゼフが縄張りを張っていた。この時間だと、おそらくメスアカかエゾあたりか。

とても射程には入らない距離なので、周囲を観察していると、白銀色のシジミが飛翔しているのを確認した。

谷筋に沿って、同じ個体が同じルートを巡回して飛翔しているようだ。

何度かチャンスがありネットを振ったが、思いの外俊敏で全て空振り。

ついに驚かせて彼方へ消えてしまった。

 

そろそろ帰りの帰宅ラッシュも気になり始めたので、後ろ髪を引かれながらこの日は帰宅することにした。

 

【採集】

ウラジャノメ 5♂♂

フタスジチョウ 5 exs.(特保外で)