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虫とりの記録

榛名山

2020/7/12

先週の赤城に続いて榛名山

高崎のビジホで前泊して街で飲み、翌日優雅に7時出発である。

某マンガの影響か、いかした車が何台も後ろに迫るので先に道を譲る。

例のごとくポイントはよくわからないので、着いてからの探索だが、ここ榛名山はいくつかの散策路があり、先週の赤城山よりもわかりやすい。

人が少ない朝の中に、目立つ草原を探索することにした。

草原と森の林縁で早速ウラジャノメを発見したのだが、気配を感付かれて藪の奥へ逃げられてしまった、、

木道を歩くと、羽化したばかりのヒメシジミのオスがわらわらと飛び出す。縁毛の揃ったこの蝶は実に美しい。また、ヒョウモンチョウも活発に活動している。どうやらメスの出始めのようだ。ヒョウモン類はメスの方が重量感があって個人的には好みだ。

カメラを持った年配の方と挨拶をする。十数年間、毎年榛名山の蝶を観察しているという。曰く、ここのヒメシジミは十数年前と比較して大型化している印象があるそうだ。また、自生しているカシワをホストにするハヤシ・ウラジロは近年激減し、ほとんど見られないとも教えてくださった。赤城に引き続き、榛名山でも蝶は衰退の一途を辿っているのだろうか。残念でならない。

気を取り直して森へ移動する。こちらは完全な樹林帯ではなく、空き地空間に草地が点在するいい感じの環境である。

林縁では、数日内に羽化したのであろう、アイノミドリ、ジョウザンミドリの卍飛翔が繰り広げられていた。金緑に輝く点滅はある種の非日常的な空間を作り出しており、しばし見入ってしまった。

ところで肝心のウラジャノメであるが、相変わらずいそうでいない。ついに見つけたのは林縁ではなく、樹林帯の遊歩道で糞で吸汁している個体だった(笑)

採集したのは完ピンの雌個体で、オスは既にスレ欠け個体ばかり。ウラジャはすぐに擦れてしまうので、一回で雌雄同時採集が難しいことを実感したのであった。ところで、ここのメスは後翅の白帯に存在感があり、中々見応えがある(気がする)

赤城と榛名はどうやら標高も同程度であることから、ヒョウモンチョウに続きウラジャノメの発生時期も似通っているようだ。

昼前、あちこちでメスアカの活動が始まる。俊敏なシジミがいてネットすると何とウラゴであった。本当にゼフが多い山である。

13時前までの散策で、結局この日の収穫も5頭ほどで終了。

冷たい蕎麦を食べて、早めに帰路へついた。

 

【採集】

ウラジャノメ 5♀♀